テニスのある暮らし

これまでのテニス、これからのテニスを思いのままに綴ります

ストロークをベースにしたシングルス戦略①

f:id:eriinachan:20170508094016p:plain

ストロークをベースにした戦略で注意すべき点

 

コートのどこで構えるのがベストか

トッププロの試合ではベースライン上で構えてハーフバウンドで強打する場面を見る方も多いかと思います。このようなボールの処理は、一般のプレヤーでは成功の確率が低いので選択しない方がよいでしょう。

 

ハードコートのような球脚の速いコートほど、ベースライン後方が定位置になります。

ベースライン上で相手にコーナーに深いボールを打たれると、ボールに追いつくのがやっとで、かろうじで返球する状態にしばしば陥ってしまいます。

 

ラリー戦に勝つためには生きたボールを打たなければなりません。生きたボールは、飛んでくるボールの後ろから打点に入っていかないと打てませんのでベースライン上ではカバーできないボールが増えてしまいます。

 

まずはショットを打つ間の正しい位置取りを知ることです

ベースライン後方で構えれば、コーナーに打たれても前後の動きで打点に入っていける。後方から打つのは攻撃的ではないと思うかもしれませんが、実際には後ろからフルスウィングして長い距離を飛ばせば、強く高く弾むボールになりやすい。

ベースライン上で構えていると、コーナーに来るボールに対してどうしても横に走って打点に入りやすくなる。特にハードコートなどで前に立ってしまうと、左右の動きで打つショットが多くなるため、球質が軽く、威力のないボールになりがちなので注意が必要です。

 

コートのどこに打つのがベストか

ストローク戦で強くなりたいなら、クロスラリーを続けられるようにするのが正解です。ストレートの多様は自滅につながります。

ストローク戦を苦手にしている人ほど、ラリーが2,3球続くとすぐにストレートに打つ傾向が見られます。

理由は明らかです。ボールの後ろから入って打っていないからです。

ボールの後ろから入り、クロスに打つときは打点を前に、ストレートに打つときはボールをさらに引きつけて打つ。これがクロスとストレートの正しい打ち分け方です。

遠いボールでもしっかり足を動かして後ろに回り込んで打てば、生きたボールをクロスに打ち返すことができる。

足を動かさずにボールの横から打点に入って打とうとすると、クロスに飛ばなくなる。クロスに打てないから、面を合わせてストレートに流すしかなくなるわけです。

ラリーが続くとすぐにストレートに打ちたくなるというのは、「走らずに楽に打ちたい」という心理の現れです。

ラリー中、ボールがクロスに飛ばなくなったら注意しましょう。

 

 

 

テニスチーム対抗戦から学んだこと

f:id:eriinachan:20170601210108p:plain

この大会は市のテニス協会加盟の団体に所属していれば所属団体の枠を超えて、気の合う仲間とチームを組むことができます。大会日程もワンデイ、当日 でもメンバー変更ができる少しゆるめの楽しい大会です。

チームは3人で構成され、2勝したチームが勝ち上がる方式で試合を進めます。チーム戦は戦う順番が勝敗に大きく影響します。シングルスの場合は絶対的なエースがいればエースを3番手に置くのがオーソドックスな戦略ですが、他のメンバーの力量によっては最初に一勝しておかないと勝利の確率が下がることもあります。

先に2敗してしまうと、3試合目は消化試合になり力が抜けて思いがけず良い試合になることがあります。だったら最初から力まずテニスすればと思うのですがテニスは奥が深い。

 

応援すれば勝てるのか

チーム戦では全員がコート横のベンチに入り応援することができるので応援にも力が入り、エスカレートすることもありますね。それでは応援された選手は、応援されない選手よりポイント獲得率が上がるのでしょうか?

 

答えは、確実に上がります。

 

一人でも自分のプレーを見てくれている人がいれば、上手くプレーしてカッコよく見せたいと思うのは私だけではないはずです。「あのバックハンドいいじゃないか」なんて言われるとそれだけで「テニスやってて良かった」なんて思い上がるものです。

 

トッププロが「自分のイメージしたテニスができたとき至上の喜びを感じる」とコメントするシーンを何度が見たことがあるのですが、そんな境地になりたいものです。

 

デ杯で添田選手が劇的な勝利で男になったシーンとか、錦織圭が楽天ジャパンオープンで地元優勝したシーンとかを見ると、会場と一体になり、沸き上がる感動を共有させてくれてありがとうという感謝の気持ちで一杯になるのですが、さらなる感動を期待してしまうのは酷な気もしますね。

試合に勝つための具体的な予測方法 ~精神面からの予測~

f:id:eriinachan:20170515074343p:plain

テニスの指導書や雑誌、有名選手の回想録等から、予測に関するする考え方や方法を実際に練習や試合で実践し、効果があり今も続けているものを紹介します。

予測の3パターン

テニスにおける予測には3つのパターンがあります。

1.短時間での予測

  相手のショットやラリーを観察して、球際につ強いいかどうかを見極める。

2.長時間での予測

  試合開始前の練習から、1セットを終えて試合終了までの予測

3.精神面からの予測

  相手の心理状態や仕草からの予測

 

 

精神面からの予測

テニスの試合には「流れ」がある。この流れを作る大きな要因が精神的側面だ。試合中の相手のリアクション、表情などから相手のショットを読んで攻撃しましょう。

実際の試合では、自分が有効だと思っている攻撃パターンを相手はまったく苦にしておらず、逆に、有効でないと考えている攻撃を相手は嫌がっていたりするものです。常に相手の行動を窺うことで相手の精神状態を判断する習慣を身に着けたいものです。

 

相手の精神状態を判断する際のポイント

  1. 試合の序盤からガッツポーズを頻繁にしてくるのは、精神状態を外に見せてくるタイプなので、攻略しやすい。流れが自分たちから離れてしまうと挽回しづらい。
  2. 失敗したときうつむき加減になるタイプは、自分に自信がないか、弱気になっている。相手が失敗した攻撃を続ければ崩すことができる。
  3. 自分のミスにイライラするタイプは、精神的に弱いが、次のポイントから気持ちを入れ替えてくる相手は精神的に強い。
  4. ダブルスの場合でペアに頼ったり、ペアを怒ったりするタイプは、ミスが続き信頼関係が崩れかけているスキをついて、力量が劣っているプレーヤーを徹底的に攻める。

 

 

トッププロの試合を見ていると、最初のセットを落として流れが悪いなと思いながら見ていると、あるゲームをきっかけに流れをつかみ勝利するパターンが多いのに気づきます。錦織圭の試合でも、大柄なビッグサーバーに何もできないでセットを落とし、ダメかなと思っていると、一本のサービスリターンから流れを大きく変えて勝利する場面をよく見ます。

もっと、もっと精神的に強くなりたいものですね。

試合に勝つための具体的な予測方法 ~ゲームでの予測~

f:id:eriinachan:20170515074343p:plain

テニスの指導書や雑誌、有名選手の回想録等から、予測に関するする考え方や方法を実際に練習や試合で実践し、効果があり今も続けているものを紹介します。

予測の3パターン

テニスにおける予測には3つのパターンがあります。

1.短時間での予測

  相手のショットやラリーを観察して、球際につ強いいかどうかを見極める。

2.長時間での予測

  試合開始前の練習から、1セットを終えて試合終了までの予測

3.精神面の予測

  相手の心理状態や仕草からの予測

 

長時間での予測

今回は、1試合の中の、どこで情報を集め、分析し、試し、実践するのかを説明します。

1試合を4分割して予測を考えます。市民大会レベルの予選では6ゲーム先取や8ゲーム先取の試合形式もあるので全体を4分割して当てはめます。

  • ウォーミングアップ
  • 序盤戦 1~4ゲーム
  • 中盤戦 5~8ゲーム
  • 終盤戦 9~12ゲーム

ウォーミングアップから序盤戦はデータを集める時間、中盤は変化への対応を見る時間、終盤は作戦を実行する時間です。

 

ウォーミングアップ

ウォーミングアップは、自分の体を温めるだけのものではありません。この時間を使って相手の技量をよく見ておきましょう。

  • 打球そのものより相手の動きやスウィングを見る
  • 特徴ある打ち方ならば、その結果起こしやすいミスを考える
  • スピードの変化に対応できているか
  • ボールとの距離感をとれているか
  • ウィニングショットはあるか

 

序盤戦 1~4ゲーム

最初の4ゲームは相手のプレーを予測するために必要なデータを収集します。

  • 相手の得意とするショットや球種
  • ネットプレー派かベースライン派か
  • パワーで押してくるのか、コントロールの理詰めでくるのか
  • 速いテンポで攻めてくるのか、じっくり攻めてくるのか
  • 守備範囲が広いか狭いか
  • 足が速いか遅いか
  • ボールへの反応が速いか遅いか
  • 角度で攻めるのか、球の長短で攻めるのか

これらの情報を収集するために、試合の序盤は相手にいろいろな状況でいろいろなショットを打たせるような攻撃をしかけましょう。

 

中盤戦 5~8ゲーム

ここでは相手が弱点としていると予想されるボールや攻めを多く使い、それにどう対応するかを試します。

  • 苦手と思うところへプレッシャーをかける
  • ネットでフェイントをかける
  • 打つボールの変化を大きくしてみる

収集したデータの中から攻撃に有効なパターンを絞り込んでいきましょう。

 

終盤戦 9~12ゲーム

最後の4ゲームは逆転するための時間です。相手の弱点を徹底的に攻めて攻め潰す。

  • 相手の弱点に徹底してボールを集める
  • 相手が対応できなかった攻め方を繰り返す
  • それまで隠していた新しい攻め方を交ぜる

競ったゲーム終盤では冷静に相手を分析できているプレーヤーが断然有利に立ちます。

試合に勝つための具体的な予測方法 ~ラリーでの予測~

  

f:id:eriinachan:20170515074343p:plain

テニスでは予測して次の動作に移れるか、来たボールを見て次の動作に移るかでは雲泥の差があります。つまり「予測能力」の差が勝敗の分かれ目になるということです。

テニススクールでコーチに、「予測能力」を向上させたいのでその方法を教えてくださいと質問した場合、おそらく経験を積めば予測できるようになるとの返答が多いと思われます。私もそうでした。

一般的なコーチは予測について深く考えなくても、予測能力が高いので予測できてしまい体系的に「なぜ予測できるのか」を教えることができないのです。名プレーヤーが、必ずしも名コーチになるとは限らないのと同じですね。

 

市民大会レベルの私が予測能力を高めるためには、テニスにおける予測とは何かを明確に認識し実戦で試行錯誤しながら身体で覚えるしか方法はありませんでした。

テニスの指導書や雑誌、有名選手の回想録等から、予測に関するする考え方や方法を実際に練習や試合で実践し、効果があり今も続けているものを紹介します。

予測の3パターン

テニスにおける予測には3つのパターンがあります。

1.短時間での予測

  相手のショットやラリーを観察して、球際につ強いいかどうかを見極める。

2.長時間での予測

  試合開始前の練習から、1セットを終えて試合終了までの予測

3.精神面の予測

  相手の心理状態や仕草からの予測

 

短時間での予測

 短時間での予測では1つのラリーを4つに分けて予測を考えます

 

1.自分がボールを打つ

  • 打球感で、自分の意図したボール(スピード、深さ、スピン量、が打てたか予測する。この予測能力が高くなれば、次のショットに対する適応範囲が広くなる。

2.自分の打ったボールが相手コートに飛んでいる

  • 自分の打ったボールと相手の動きを同時に視野に入れ、そのボールを相手が十分な体勢で打てるのか、不十分な体勢でしか打てないのかを予測する。

3.相手がボールを打つ

  • 相手のテークバックの高さや大きさで相手の打つボール(スピン、スライス、スピードなど)を予測する。ここでのポイントは、実際に打った相手のボールが自分のイメージ通りなのかそれ以上なのかを見極めることです。

4.相手のボールがこちらに向かって飛んでくる

  • 相手の打ったボールが自分のコートのこの場所にこんなスピード、スピンで来ると予測できれば、相手を見ながら次のショットを打つことができます。そうすれば、相手の予測や読みを外した攻撃が可能になります。

練習で、ただラリーをするのと一打毎に予測しながらラリーをするのでは進歩のスピードが格段に違ってきます。

試合に勝つための「観察力」を身につける方法とは

 f:id:eriinachan:20170508094016p:plain

 テニスシーズン到来で、草トーナメントから市民・県大会など多くの試合が各地でおこなわれています。レベルや年代別に開催される大会は、永くテニスを続けたい者としてはありがたいことです。

 

今回は、2月に挑戦した市民大会で、試合中に勝つために有効だった「観察」について書きます。

市民大会本戦では、初戦からシード選手と対戦する厳しいドローが多いのですが、今年は過去の戦績からほぼ同じレベルの相手で、初の対戦となりました。

試合形式は8ゲーム先取(8-8タイブレーク)でおこなわれ、結果はタイブレークまでもつれ込み9-8で勝利するというきわどい試合内容でした。

試合の立ち上がりはいつもと同じように最悪で2-5とリードされる展開で、多分相手は楽勝と思ったでしょう。自分の試合展開は、前半は情報収集に努め、後半に勝負をかけるパターンが多いのであまり焦りはありませんでした。いつものことだなと思いながら頭を整理してチャンスを待ちます。

 

情報収集後の作戦は、「相手の弱点を攻める」「相手の得意技を打たせない」「前半にない揺さぶりをかける」の3点です。

ここでのポイントは、何となくではなく明確に頭でイメージすることです。

この試合でイメージしたこと

・「相手の弱点を攻める」⇒セカンドサーブが弱い、高く弾むボールの処理が苦手

・「相手の得意技を打たせない」⇒深くて正確なストロークがある

・「前半にない揺さぶりをかける」⇒ショートクロスとスピンロブで揺さぶる

 

対戦したことがある相手の場合は、試合前にゲームプランを立て、頭を整理します。どのレベルであったても上達するにはこの作業が不可欠です。試合後にゲームプランを検証して次の試合に備えればそれだけで進歩したこと間違いなしです。

相手が初対戦の場合、やるべきことは「観察」です。

 

観察力を身につける

一見、技術的なレベルは自分と変わらないように見えるのになぜか試合になると断然強い人がいます。なぜ彼らは強いのか、それはショットの使い方がうまいからです。つまり自分のショットをいつ、どのタイミングで使えば効果的なのかを分かっているのです。彼らから学ぶのは「観察力」です。

初対戦の相手との試合は戦略と戦術を考えるため、最初にしっかりとした「観察」によって情報を集めなければいけません。

  1. 自分の枠にはめないでありのままを見る。その中で「くせ」に気づけば記憶しておく。
  2. 自分の経験から比較し、共通点や相違点を探る。いろいろな観点から情報を吟味する。
  3. 収集した情報を分析する。「なぜあの場面で、あのショットを選択したのか?」
  4. 分析からだいたいの原理を知る。「こういう理由であのショットを選択したのか」「あの原理と似ているな」「あの原理とは真逆だけど使えそうだ」
  5. 原理を試合で利用する姿勢を持つ。具体的な作戦を立てる。「こうすればこうなる確率が高い」「相手がこうきたら、こうしよう」「あいてをこう攻めてみよう」

 

テニススクールでいくらコーチから教わっても自分で考える「くせ」を付けないと残念ですが試合に勝てるようになりません。

この手順を毎回実行すれば、自分なりの勝ち方や戦略を身に付けることができるようになり試合に勝てるようになります。 

 

 

 

  

卓球からテニスに転向して苦労したこととは

f:id:eriinachan:20170419095913p:plain

ソフトテニスからテニスに転向した人は、バックハンドの打ち方を見れば大体わかりますね。ソフトテニスと同じスイングをする人もいますが、肩や手首を痛めることが多いようです。

卓球からの転向はどうでしょうか、私も、小・中学生時代に、少し卓球をかじって地区の大会に出たりしていたのですが、テニスに転向してから卓球の呪縛を逃れれるのに多くの時間を必要としました。

私が育った、瀬戸内海の小さな島では、ソフトボールやサッカーは、学年の壁を超えて全校生徒が参加しないと成立しないような状況でした。そのため場所もとらず手軽にできる卓球が盛んに行われていて毎日卓球ばかりしていました。

やればそれなりに上手くはなるので、嬉しくてまた練習する、あ~・・あの時テニスをしていればと思っても今となってはしかたのないこと・・・。

 

広さと重さ 

卓球とテニスの大きなな違いは、コートの広さとラケットの重さです。

卓球台の上面は長さ2.74m、幅1.525mの長方形で、地面より76cmの高さに水平に位置します。テニスコートは長さ23.77m、幅8.23m(シングルス)の広さがあります。

卓球のラケットは約180g、ボールの重さは約3gです。テニスラケットの重さは約300g、ボールの重さは約60gですから、ラケットとボールの重量比は、卓球(60:1)、テニス(5:1)になります。

テニスラケットが進化しているとはいえ、スイートスポットを外したボールは、威力のないボールになります。

 

ボールとの距離感

テニスは動いているボールに自分が動いていって、距離を合わせて打っていくスポーツなので、ボールとの距離感が重要になります。

テニススクールに入るジュニアで、100人に1人くらいは、初めから正確にスイートスポットでボールを打つことができる子がいるそうです。残り99人側で、卓球の距離感が染みついた私が、その距離感を習得するには膨大な時間を必要としたことは言うまでもありません。

今でも、後方でのストロークより、反射的な動きが必要なボレーの方が違和感なく打つことができますね。